畳の種類と選び方を徹底解説|い草・和紙・樹脂・琉球畳の違いとは?
2025/10/23
畳の種類と選び方を徹底解説|い草・和紙・樹脂・琉球畳の違いとは?
畳を新しくするとき、「どの畳を選べばいいのだろう?」と迷われる方は少なくありません。
一口に「畳」といっても、昔ながらの天然い草を使用した畳だけではなく、現在では和紙や樹脂を使用した畳表、縁のない半畳タイプなど、さまざまな選択肢があります。
それぞれ見た目だけでなく、肌触り、色の変化、お手入れのしやすさなどにも違いがあります。
そのため、畳選びでは単純に価格だけを比較するのではなく、**「どの部屋で、誰が、どのように使うのか」**を考えることが大切です。
今回は、沖縄県那覇市で畳の製作・施工を行う三原産業が、畳の代表的な種類と特徴、用途に合わせた選び方について、畳職人の視点から分かりやすく解説します。
「畳の種類」は何によって違う?
畳の種類を理解するには、まず畳の基本的な構造を知っておくと分かりやすくなります。
一般的な畳は、大きく分けると、
畳表(たたみおもて)・畳床(たたみどこ)・畳縁(たたみべり)
などから構成されています。
普段、私たちが直接触れている表面部分が「畳表」、その下にある芯材が「畳床」です。
そして縁付き畳の場合は、畳表の端を保護する「畳縁」が付いています。
畳を選ぶ際、特に仕上がりや使い心地に影響するのが畳表の素材です。
現在では大きく分けて、
天然い草の畳表
和紙を加工した畳表
樹脂を使用した畳表
などがあります。
それぞれの特徴を見ていきましょう。
① 天然い草の畳|昔ながらの香りと質感を楽しみたい方に
日本の畳として昔から親しまれてきたのが、天然のい草を織り上げた畳表です。
新しい畳ならではの香りや、天然素材特有の肌触りを楽しめるのが大きな魅力です。
また、い草の畳表は使用していくうちに少しずつ色が変化していきます。
新品時の青みのある色から、時間とともに落ち着いた色合いへ変わっていくことも、天然い草ならではの特徴です。
「やはり畳はい草の香りが好き」
「昔ながらの和室らしい雰囲気にしたい」
という方には、天然い草の畳表が選択肢になります。
国産と中国産では何が違う?
天然い草の畳表には、国産品や中国産品などがあります。
ただし、産地だけを見て品質を一律に判断するのではなく、い草の長さや品質、織り方なども確認することが重要です。
国産畳表の代表的な産地として知られているのが熊本県です。
三原産業でも、お客様のご希望やご予算、使用するお部屋に合わせて畳表をご提案しています。
大切なのは「国産だから」「価格が高いから」だけで選ぶのではなく、実際の畳表を見ながら用途に合ったものを選ぶことです。
② 和紙畳|色の変化を抑えて和室を楽しみたい方に
近年、選択肢の一つとして増えているのが、和紙を加工して作られた畳表です。
代表的なものに、ダイケンの健やかおもて・清流などがあります。
天然い草とは素材が異なるため、い草特有の香りや経年による色の変化を楽しむタイプではありません。
一方で、カラーや織り柄の選択肢があり、モダンな和室にも合わせやすいのが特徴です。
特に半畳縁なし畳と組み合わせることで、従来の和室とは違った現代的な空間を作ることができます。
「畳らしさは残しながら、インテリアにもこだわりたい」
「畳の色合いを長く楽しみたい」
という方には検討しやすい素材です。
③ 樹脂畳|お手入れのしやすさを重視したい方に
樹脂素材を使用した畳表もあります。
代表的な製品として、セキスイ畳表「MIGUSA(ミグサ)」などがあります。
天然い草とは異なる素材で作られており、豊富なカラーやデザインから選べることも特徴です。
和室だけではなく、洋室の一角に畳スペースを作る場合にも合わせやすくなっています。
お手入れのしやすさを重視したい場合や、デザイン性のある畳を取り入れたい場合など、生活スタイルに合わせた選択肢の一つになります。
④ 縁付き畳|伝統的な和室に合わせやすい定番タイプ
素材だけでなく、畳の形や仕上げ方にも種類があります。
一般的な和室でよく見られるのが「縁付き畳」です。
畳の長辺部分に畳縁を取り付けた、昔ながらのスタイルです。
畳縁にはさまざまな色や柄があるため、実は畳表だけでなく畳縁の選び方でも和室の印象は大きく変わります。
落ち着いた無地の畳縁を合わせる方法もあれば、柄の入った畳縁をアクセントとして楽しむ方法もあります。
伝統的な和室の雰囲気を大切にしたい場合には、縁付き畳が合わせやすいでしょう。
⑤ 半畳縁なし畳|すっきりしたモダンな和室に
近年人気があるのが、正方形に近い半畳サイズの「半畳縁なし畳」です。
一般的に「琉球畳」と呼ばれることもあります。
畳縁がないため、すっきりとした印象になり、洋風の住宅やリビングに設ける畳コーナーにも合わせやすいのが特徴です。
同じ色の畳表でも、敷く方向を交互に変えることで光の当たり方によって市松模様のように見せることもできます。
ただし、本来の「琉球畳」と、現在一般的に琉球畳と呼ばれている半畳縁なし畳は、厳密には意味が異なる場合があります。
畳を検討するときは、名称だけで判断せず、使用する畳表の素材や施工方法まで確認することをおすすめします。
どれを選ぶ?目的別の畳の選び方
畳選びで大切なのは、「一番高い畳=すべての家庭に一番良い畳」と考えないことです。
お部屋の使い方によって、適した畳は変わります。
天然素材やい草の香りを楽しみたい
天然い草の畳がおすすめです。
新しい畳ならではの香りや天然素材の風合いを楽しみたい方、昔ながらの和室らしさを大切にしたい方に向いています。
モダンな和室にしたい
和紙畳や樹脂畳、半畳縁なし畳などを検討するとよいでしょう。
カラーや織り方を選ぶことで、住宅の床材や壁紙、家具とのコーディネートもしやすくなります。
お手入れのしやすさを重視したい
和紙畳や樹脂畳なども候補になります。
ただし、どの素材でも適切なお手入れは必要です。
使用する場所や生活環境を畳店に伝えたうえで選ぶと安心です。
客間など和室らしい雰囲気を大切にしたい
天然い草と縁付き畳の組み合わせが選択肢になります。
畳表と畳縁の組み合わせによって、落ち着きのある伝統的な和室に仕上げることができます。
沖縄で畳を選ぶときに考えたいポイント
沖縄で畳を選ぶ場合には、デザインや価格だけでなく、高温多湿な気候や部屋の使用状況も考慮することが大切です。
例えば、
日当たり、風通し、エアコンや除湿機の使用状況、部屋を使用する頻度などによって、畳が置かれる環境は異なります。
特に天然い草を使用する場合は、日頃の換気や湿度管理も大切になります。
だからといって「沖縄だから天然い草は向いていない」ということではありません。
素材ごとの特徴を理解したうえで、住環境とお客様が何を重視するかを考えて選ぶことが重要です。
見本を実際に見て選ぶことも大切
ホームページやカタログの写真だけで畳を決めると、実際に施工したときに「思っていた色と少し違った」と感じる場合があります。
特に和紙畳や樹脂畳などのカラー畳は、照明や自然光によって見え方が変わることがあります。
また、天然い草も商品によって織りや質感が異なります。
可能であれば畳表や畳縁の見本を実際に確認し、触った感触や色合いを見ながら選ぶことをおすすめします。
一級畳製作技能士が考える「失敗しにくい畳選び」
三原産業では、畳を選ぶ際に「どの商品が一番良いか」だけではなく、そのお客様の暮らしにどの畳が合っているかを大切にしています。
例えば、
「い草の香りを楽しみたい」
「できるだけお手入れしやすくしたい」
「モダンな和室にしたい」
「予算を抑えながらきれいにしたい」
では、それぞれご提案する内容が変わります。
三原産業では、長年畳製作・施工に携わってきた一級畳製作技能士が、畳の状態やお部屋の用途、ご希望などを確認したうえで畳選びをお手伝いしています。
素材のメリットだけでなく、それぞれの違いをご説明したうえで選んでいただくことが、施工後の満足につながると考えています。
よくある質問
Q. い草・和紙・樹脂では、どれが一番おすすめですか?
一概にどれが一番とは言えません。
い草の香りや天然素材の質感を重視する場合と、お手入れのしやすさやカラーを重視する場合では適した素材が異なります。
使用する部屋と、何を重視するかで選びましょう。
Q. 琉球畳にはどんな畳表を使えますか?
半畳縁なし畳には、天然素材をはじめ、和紙や樹脂などさまざまな畳表が使用されています。
商品によって対応できる寸法なども異なるため、施工前に畳店へ確認することをおすすめします。
Q. 洋室にも畳を敷けますか?
フローリングの上に設置する置き畳などの方法があります。
大掛かりなリフォームをせず、リビングなどに畳スペースを作ることも可能です。
Q. 畳の色は自由に選べますか?
和紙や樹脂の畳表にはさまざまなカラーがあります。
畳縁にも多くの色や柄があるため、お部屋の雰囲気に合わせた組み合わせを検討できます。
まとめ|畳は「暮らし方」に合わせて選びましょう
畳には、天然い草・和紙・樹脂などさまざまな素材があります。
さらに、昔ながらの縁付き畳や、モダンな半畳縁なし畳など、仕上げ方によっても和室の印象は大きく変わります。
大切なのは、単純に価格や人気だけで選ぶのではなく、
「どの部屋で使うのか」
「どのような雰囲気にしたいのか」
「何を重視したいのか」
を整理して選ぶことです。
沖縄県那覇市の畳店・三原産業では、一級畳製作技能士が、お部屋の用途やご希望を伺いながら、天然い草・和紙・樹脂・縁付き畳・半畳縁なし畳などから適した畳をご提案いたします。
畳の新調・表替え・琉球畳などをご検討の際は、お気軽にご相談ください。
那覇市の畳店・三原産業たたみ店が、畳の張替え・表替え・新調・琉球畳・お手入れ方法・畳の選び方などを、畳職人の経験をもとにわかりやすく解説します。